ストレス(Stress)
さて、個々の単語のアクセントを意識し始めるとやっとセンテンスのイントネーションが成り立ちはじめます。個々の単語のアクセントを無視していて文章全体の自然なイントネーションは絶対に生まれません(ただこれは長年、映画・ニュースなど大量のinputをつまないと無意識に出てくるようなイントネーションはなかなか身に付きませんが)。それと同時にアクセントは発音にも影響があります。Stressが来るか来ないで発音が変わるというのはどこにでも書いてあることで、私のいいたいのはそれではありません。
- ポイントはstressがくる部分の発音がoutputとしては全体の発音の中で圧倒的に重要ということです。逆に言えばstressがこない部分の発音はそこそこでも問題なく通じます。ところがstressがくる部分のconsonant/vowelを中途半端にしておくととても通じにくくなります。
- 英語教室の先生のように日本語の発音の癖に慣れた外国人には通じるかもしれません。彼らがその辺をcalibrateして理解してくれるからです。初級者が英語学校の優しい先生にはあんなに伝わったのに、アメリカ旅行では全然通じなかったわ、ショック… なんていうのもこの辺が一因です。顧客を迎合しすぎて初心者に甘すぎる英会話学校の経営姿勢も問題ですが。
- ご存じのようにstressは必ずvowelにきますが、その直前にある(無い場合もありますが)consonantの音がまず大事です。わかりにくいかもしれませんのでとても簡単な例を。
- Taxという単語があります。簡単ですね。辞書をみるとTの後のaにstress記号が付いてますね。この場合、vowelのaの音はよく取りざたされます。’あこがれ’のアメリカ女性風に「ティェァ〜クス」を目指すのも結構ですが。しかし同様に大事なのはその直前のconsonant、Tです。ほとんどの日本人の「た」は英語のTよりは撥音としてはとても弱いものです。よってこんな簡単な単語がDax、あるいはDakusuといっているように勘違いされるわけです。
- もう一つ大事なのは、アクセントがきちんとaに乗っていればつづくxの部分は放っていても反動で弱勢になり、放っておいてもksという発音になります。kusuと発音することの方が難しいくらいです。逆に全体をフラットに発音すると、kusuという発音が楽になる(?)でしょ?今はやりの「タックス→」発音にしてしまうと後半の発音が変になりがちです。その辺があまりいわれていない日本人の典型的な傾向です。
- では次はconsonantについてもうすこし。